労りの強要？ 表示せざるを得ない世の中に疑問

　子供も居て、妊娠もしているけど感じる疑問。

　←妊娠4ヶ月になると、母子手帳と共にこんなストラップが貰えます。

　『おなかに赤ちゃんがいます』


3人目にして、「今は こんなものがあるのね～」と思いつつ、即捨てました(^_^;)

これを身に付ける効果は、『妊娠しているので労って下さい。』と周囲に無言で訴える事が出来るらしい。初期で分かりづらい、悪阻や貧血などの不調や、肥えている人か妊婦かを区別する為に良いですが……。
これを堂々と付ける気にはならないのが大半、ではないでしょうか。

付ける側からすれば、「妊婦だから席譲ってね」と常に表示しているようで図々しいように思います。
見る側が好意的に受け取って、「席を譲るのに分かりやすくて良いな」と思ってくれれば良いですが。(太っている人に「おめでた ですか？　どうぞ。」とやっちゃうと拙いですしね…)
「幸せなのを自慢したいの？」とか、周囲に労るようにと強要しているようにも受け取られます。

まあ、気配りの出来る人間っていうのは、そんなもの付けて無くても調子の悪そうな人に気付いて席を譲るでしょうし。
マークを付けてても、気付かない無関心人間の方が多そうで、マイナスに取られるなら付けない方が良いと思ってしまいます。

一番良いのは、辛ければ理由を言って席を譲って貰っても良い、という状況です。
気分が悪いので(妊娠していて、お腹が張って辛いので・等)「席を譲って頂けませんか？」と言っても良い筈です。無言で主張するマークより、真意が伝わりやすい筈。
それで嫌な顔されれば、世も末だと思います。こんなのは、妊婦に限った事ではありませんが。
今は“譲る方”も“譲られる方”も遠慮し過ぎではないですか？
積極的にコミュニケートしようとしないんですよね。それでマークに頼るのは変な話です。逆に、何でもないのに悪用して付ける人も居るっていうんだから呆れます。


　もうひとつ。
　
←『子供が乗ってます』のステッカー。
　車の後部窓に、良く貼ってある あれ。


運転中に見掛けると、何となく“イラッ”とするのは私だけ？…と思っていたら、調べるとそうでもないんですねやっぱり(苦笑)
付ける側に、「子供を守るため」という意図があるのは分かるのですが。
見る側は「だから余計に注意してね」と言われているような気がして違和感を感じます。

「どの車にも煽ったりしないし、無理な追い越しもしない。車間も余裕を持ってるから、
余計なお世話!!」
子供だろうが、妊婦だろうが、お年寄りだろうが、誰が乗っている車でも、注意するのは当たり前。…と思うドライバーが多いだろうな。

まぁ、あの表示の意図は如何様にもとれるので、反感が多いのではないでしょうか。
「子供が乗ってます」「だから何？」と感じるのが一般的。
あの表現は変えるべきだと思います。




　←こういう表示なら、まだ分かり易くて良いのですが。

　『ゆっくり走ります。お先にどうぞ』


しかし、あのステッカーの本当の意図は、
事故時に子供の体が小さくて発見されにくい為、「子供も乗っている」と知らせる事にあるそうです。
それなら「事故時、子供優先救助」とでも書いたほうが分かり易いんじゃないかな。
これを知っている人は少ないだろうし。

マークを付けるのも一つの手段ですが、本当の意味が広く普及していない限り、無意味なばかりか、誤解されたりします。
何にせよ、「これを付けていれば、認められる」という訳ではなく、自分が気を付けるしかないのではないでしょうか。
あとは、より他人にも関心を持って助け合う事が出来たら良いんですけどね。

公共広告機構のCMで、お年寄りが「モタモタする権利を下さい」と言うのを見て、
「こういう事も言わないと、分からないんだなぁ」と思いました。
妊娠にしても、子連れにしても、年を取って体が思うように動かなくなる事にしても。
経験しないと気持ちが分からない…というのもありますが、経験しなくても、想像出来ると思うんですけどねぇ。
(もしくは、見ていて大変そうなのは分かる筈です。)

ハッキリ表示しないと、分かって貰えないってのも辛いですね…。
何とかならないものかなぁ。